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朝日スポーツキッズ 2021年9月の話題

2021中学校総体
東葛勢が躍動

  全国中学校体育大会(全中)の夏季大会は、16競技が各地で行われた。地区予選、県予選、地方ブロック予選を勝ち抜いて、ようやくたどり着く夢舞 台だ。陸上と水泳は、参加標準記録を突破しなければならない。東葛地域の全中メダリスト3人の歩みを振り返り、夢や目標を聞いた。

全中陸上 男子3000㍍優勝
鈴木 琉胤さん(15)松戸市立小金北中3年

鈴木 琉胤さん

風を恐れず 攻めのレースで栄冠

 ホームストレートは強い向かい風が吹いていた。全中陸上の男子3000㍍決勝。鈴木さんはスタート直後から先頭でレースを進めた。残り200㍍で初めてトップを譲ったが、直線で抜き返し、8分35秒54の好タイムで優勝した。
 鈴木さんがレースを振り返る。「先頭を走るのはプラン通り。サッカーをやっていたので風は気になりません」。幼稚園の年中から市内のサッカーチームでボールを蹴っていた。中学校でもサッカー部に入部。この夏の中学総体松戸支部予選までプレーしていた。
 中学入学後の体力テストで1500㍍を走り、学年で一番だった。「全国へ行くなら陸上だよ」。陸上部顧問で体育の岡崎崇典先生から誘われたが、サッカーチームの仲間たちと交わした約束があった。「中学校に行っても一緒にサッカーをやろうぜ」
 小学校の校内マラソンは6年間、学年トップ。陸上にも興味があった。サッカー部に所属しながら、陸上競技会にも出場する「二刀流」に挑戦することを決めた。
 今シーズンの活躍はめざましかった。県通信陸上で全国ランキング1位の8分34秒92をマーク。続く県総体、関東大会といずれも大会新記録で総なめにした。
 2年、3年時の学級担任でもある岡崎先生は、鈴木さんをこんなふうに見ている。「成績は上位だし、リーダーシップもある。決めたことはきっちりやる。人間力の成長が結果につながったと思っています」
 アスリートとしての将来について、鈴木さんは「大学で箱根駅伝を走るのが目標。息の長い選手になりたい」と思っている。



全中バドミントン 女子シングルス3位
砂川 温香さん(15)柏市立豊四季中3年

砂川 温香さん

粘り強さ全開 ライバルと好勝負

全中バドミントンの女子シングルスに第4シードで出場し、3位と健闘した。準決勝で対戦した第1シードの宮崎友花さん(山口・柳井中3年)は、小学生時代からしのぎを削ってきたライバル。ジュニアナショナルチームU16代表同士の対決とあってハイレベルなラリーの応酬の末に、0―2(17―21、11―21)で敗れた。
 中学1年の一昨年は関東大会ベスト16。昨年は新型コロナの影響で大会が中止になった。初めて出場した全中は「空気感が違っていた」という。「全国の舞台に立ったのだから、思い切ってプレーしようと考えました」
 バドミントンを始めたのは5歳。流山市のバドミントンクラブで練習に励む姉の姿を見て「私もやってみたい」と思った。俊敏な動きと粘り強いプレーが持ち味。小学1年から全国大会に出場し、5年生でジュニアナショナルチームU13代表に選ばれた。
 負けず嫌いの性格で練習熱心。「体が小さい分、ラリーで長く粘るには体力が必要」と、練習がない日も最低5㌔は走り込む。中学生になってから、脛骨過労性骨膜炎による両脚のすねの内側の痛みに悩まされていることもあり、ストレッチやアイシングなど体のケアを欠かさない。
 バドミントン界のホープは、こんな未来像を描いている。「高校ではインターハイ優勝が目標。オリンピックで金メダルを取り、世界で活躍する選手になるのが夢です」
 リオデジャネイロ五輪の銅メダリストで、東京五輪代表の奥原希望選手に憧れている。「つないで、つないで、見る人を感動させるプレーと、礼儀正しさ。尊敬できます」



全中陸上 女子1500㍍3位
今西 紗世さん(14)流山市立八木中3年

今西 紗世さん

1位と0.46秒差 自己新の快走

 全中陸上の女子1500㍍決勝。最後のコーナーを回って4選手が横一線で並び、直線のスプリント勝負になった。今西さんは4分27秒76の自己新で3位。1位とは0・46秒差だった。
 「もう少し早めにスパートしていればという気もしますが、ラスト100㍍まで先頭争いができてうれしい。ベストレースだと思います」
 小学校の校内マラソンで走る楽しさを知り、4年生の終わりに陸上のクラブチームに入った。2歳違いの兄、滉さんも陸上の長距離選手。一緒に練習することで力をつけ、全国レベルの選手に成長した。
 2019年の全中女子1500㍍予選で、中学1年歴代3位の4分29秒95をマークし、1年生でただ一人決勝に進出して9位。入賞こそ逃したものの残り300㍍まで先頭集団に食らいついた。同年12月、3000㍍で中学1年歴代3位の9分32秒54を記録した。
 さらなる飛躍が期待された昨シーズンは、成績が低迷した。10月に開催された全中では、終盤に失速して12位。滉さんが高校生になり、一緒に練習できなくなったことが大きかった。滉さんに引っ張ってもらうことで、質の高い練習ができていたのだ。
 試行錯誤するなかで「悔いが残らないように頑張ろう」と前を向き、部活と自主練習に打ち込んだ。今年6月の日本体育大長距離記録会で、1500㍍に4分28秒26をマーク。中学1年の全中予選で出した自己ベストを1年10カ月ぶりに更新した。
 目標を尋ねると、努力家の今西さんらしい答えが返ってきた。「毎年、自己ベストを更新していけるよう頑張りたいと思います」

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